着物は右前

唐突ですが、着物について。
 
着物は、男女とも右前に着ます。「左側が上になった状態」が右前です。
右利きの人が、
懐に手を入れやすいのが「右前」と考えると覚えやすくなります。
着る人からみて、
先に左側の衽(おくみ=前身ごろに縫いつけた半幅の布)をつけてから、
その上に右側の衽を重ね合わせたのが左前。
もちろん正しくは右→左の順で重ねる右前になります。
ちなみに洋服の場合、紳士服の襟合わせは右前、
婦人服は左前になっています。
 
右前と統一されるのは、719(養老3)年のことらしい。
続日本紀(しょくにほんぎ)」元正天皇2月3日の条に『初メテ天下ノ百姓ヲシテ襟ヲ右ニ令ム』とあり、この詔勅(しょうちょく=天皇が述べた言葉)以来現在にいたるまで、
実に1200年以上の長きに渡って
日本人は右前の着方をしてきたらしいです。
歴史は長いものですね。
 
※ しかし「右前にはこだわらない」という説も、もちろんあります。
参考文献:母の着付けの本など。※ 後で追記の予定。
 
そういえば今年は浴衣を着る機を逃し、非常に残念でした。