最近心に残った言葉たち


 
「 もしも世界が明日終わるとしたら 」
 
君の声を
もう二度と聞けないって
わかっていたら
 
もっと耳をすまして
聞いておくだろう
君の言葉も声の感じも
忘れてしまわないように
 

わかっていたら・・・
 
君を抱きしめることができるのが
もうこれが最後だと
もし、わかっていたら
 
この腕にしっかり抱きしめて
いつまでも放さないのに
 
 
君にもう二度と会えないって
もうこれでおしまいだって
もしわかっていたら
 
眠らないで
君の顔を見つめていたい
夜が明けるまで
 


明日という日が
もうやって来ないと
もしもわかっていたら
 

これまで君を傷つけたことを
どうか許してほしいと
心から思うだろう
 

わかっていたら…
 
意見が食い違っても
嫌いになったんじゃないって
わかってさえいたら
 
こんなに傷つかずにすんだのに
 


何度も何度も
人を思い込みだけで判断してしまったと
そのとき気づいていたら
 
もっと人を愛して
自分も愛されようと
心を開いていたのに
 

もしもわかっていたら・・・
 
同じことを見ても
人はそれぞれ
見方が違うんだって
 
そうしたら
たとえ意見は同じじゃなくても
もっと楽しみながら
人の話を聞けたのに
 

人を力づくで変えることは
できないって
わかってさえいたら
 
無理に変えようとしないで
いいところも欠点も
ありのままを愛したのに
 

はじめからわかっていたら…
 
たった一度の遊びが
一生の傷となって
つきまとうなんて
 
そうしたら
どんな甘い誘いにも
勇気を出して
「ノー」って言ったのに
 
もう一度だけ
君と祈ることができるなら
 
僕は君の手を取って
神様のところにいき
祝福の光につつまれたい
 


これが最後のキスだって
わかっていたら
 
そのキスで伝えたい
誰よりも君は大切な人なんだって
 


君と一緒に過ごせる日が
もう残り少ないとわかっていたら
 
君との時間を全部
大事に大事に過ごすよ
 


これが君に贈る
最後のプレゼントだって
わかっていたら
 
とっておきのプレゼントで
君をびっくりさせるね
 
でもきっと
輝いている君に
かなうものはないだろう
 


わかっていたら…
 
ぼくは
まだどうなるかわからない明日や
未来のことばかり考えて
いつも忙しくしていなくちゃという
落とし穴にはまっていたんだって
 
そうしたら
もっとペースをおとして
ときには仕事を早く切り上げて
愛する人のために
時間をとっただろう
 

ぼくが選んだ一つ一つの
ほんのささやかな
たいしたことじゃないと思っていたことが
君との距離をつくっている原因だったと
もし気づいていたら
 
ぼくはいますぐ振りかえって
君のもとに
走っていくよ
 


君の手がぼくの手をとるのが
もうこれが最後と知っていたら
 
いつまでも二人でこのままいたいと
心から祈るだろう
 


もしもぼくの声が
もうすぐ出なくなるとしたら
 
君に話す言葉の終わりに
「愛しているよ」って
きっとつけ加えるだろう
 


一度こわれた
ぼくたちの関係が
ずっとそのままかもしれないとわかったら
 
ぼくは
どんなことをしても
もとどおりにするよ
 


愛を込めた言葉は
決してむだにならないって
わかっていたら
 
心から伝えたいことを
なにもかも
話してしまうのに
 


うわさ話や
中傷や
陰口には
 
言われる人だけじゃなく
言う人の心も傷つくんだと知っていたら
 
もっと話す言葉に
気をつけたのに
 


時には
知らないほうがいいこともあるって
わかっていたら
 
むだな悩みや心配ごとを
抱えずにすんだのに
 


することのすべてを
あらゆる場所のすべてを
いつでも奇跡が
取り巻いていると
知っていたら
 
この小さな世界は
よく見ると
いつも驚き
感動することばかり
 

わかっていたら・・・
 
悲しみや苦しみが
これほど深く
人を打ちのめすものだと
もしも、わかっていたら
そうしたら
誰かのそばに
ついていてあげられたのに
 

いつも心に思っていることなんて
思っているだけでは
なんの意味もないと
わかっていたら
 
ただ思っているだけじゃなくて
確信をもって行動に移し
人生を切り開いていったのに
 


わかっていたら…
 
幼い子どもの命が
時には断たれてしまうこともあると
わかっていたら
 
その小さな体を抱きしめて
こんなふうに寝かしつける夜が
もっと長く
いつまでも続くようにと
お願いしたのに
 


自分の期待を押しつけて
人を苦しませるのは
いけないって
わかっていたら
 
人をあやつろうとせず
もっと
人のために
何かできることはないか考えられる
そんなふうになりたかった
 


君のことを
本当はよくわかっていなかったと
気づいていたら
 
ちゃんと君の言葉を聞いて
君の思いを感じて
君がどうしてほしいのか
もっと知ろうとするだろう
 


君の思い出が
とても大切なものになると
わかっていたら
 
時間をとって
君が生きてきたあかしを
君の思い出を
ぜんぶ拾い集めたい
 


ぼくにだって
人にやさしく
勇気づけや
癒しの言葉を
かけてあげることができると
わかっていたら
 
ぼくは
どれほど多くの人と知り合い
心に触れることができただろう
 


友情が
こんなに大切だったなんて
わかってさえいたら
 
誰のこともきっと
当たり前には思わない
とくに君のことはね
 

わかっていたら…
 
あの電話が
最後の電話だと
もし、わかっていたら
 
君がうれしくなるような
ぼくの愛が伝わる言葉だけを
言ってあげたかったのに
 


君の笑顔を
もうすぐ見られなくなるとしたら
 
君がくれた
幸せな気持ちのすべてに
心から感謝します
 


わかっていたら・・・
 
君がいつもくれた
愛と
強さと
支えが
もうなくなるって
 
そうしたら
君のもとに走っていって
何百万回も
ありがとうって言うよ
 
君のおかげで
どれほど…
ぼくの人生が
幸せだっただろうって
 


神様には
目的があって
ぼくを創ったのだと
知ってさえいたら
 
ぼくは一生懸命神様を探して
僕に何を望んだのかを
教えてもらおうとしただろう
 


わかってさえいたら…
人生の物語を
書き直すのは
いつになっても手遅れじゃないって
 
そうしたら
もっと早く
ペンを取り出したのに
 


神様は
一つ扉を閉めるときは
また別の扉を開いてくれると
知っていたら
 
もっと変化を恐れずに
新しいチャンスや冒険に
挑戦しただろう
 


人生は
あきらめないことが大切だと
わかってさえいたら
 
失敗や
逆境から
もっと学んでいたのに
 


なるべき人になるために
神様は一生という時間を
与えてくれたと
気づいていたら
 
自分にも
他人にも
もっと忍耐強く
接していただろう
 


あんなばかげたことが起こって
君をこんなに傷つけるなんて
 
わかっていたら
ぼくが守ってあげるから
そんなことは絶対にさせないから
 


わかってさえいたら…
 
間違いだらけの人生を
空っぽにするだけではだめだと
 
本当に大切なことで
いっぱいにしなくてはいけないと…
 


わかっていたら…
 
自分が何を信じるかで
人生のすべては左右され
知らなかったと
言い訳はできないと
 
そうしたら
もっと注意して
自分の心に
大事なことは何かを
言い聞かせたのに
 


他人の信じることを
どれだけ鵜呑みにしてしまったか
他人の人生を
どれだけまねしていたか
他人のスピリチュアルな体験を
どれだけ自分の目標にしようとしたか…
気づいてさえいたら…
 
そうしたら
自分自身の目標を見つけ出し
それを磨いて本物にしたのに
 

神様はぼくを愛していて
その愛の手は
ぼくの恐れや不安にも
届くことを
知っていたら
 
神様の愛に守られながら
どんなことにも
立ち向かっていけたのに
 

本当の幸せは
心の持ち方しだい
 
前向きな気持ちが一番大事だって
気づいていたら
 
生きていること
働くことができること
愛するチャンスを与えられたことにも
心から感謝するだろう
 


ぼくの回りの人々の知恵や
ものを見る目の確かさに
気づいていたら
 
ぼくが話すよりも
もっと人々の話を聞いて学ぶことに
一生懸命になっただろう
 


これが君といっしょの
最後の散歩だと
わかっていたら
 
君への思いを
言葉にして伝えたのに
 
ぼくはいつも
うまく言葉に出来なかったけれど
 


この子を寝かしつけることは
もう二度とないって
わかっていたら
 
しっかりと腕に抱いて
急がずにゆっくりと
いまここにいる奇跡を
かみしめるだろう
 


ぼくの日々は
もう終わりに近づいていると
もし知っていたら
 
一日一日を 大切に過ごし
これまで以上に強く
神様にお願いするだろう
 
「残された日々を、
幸せに過ごせるように助けてください」と
 


生きている日々は
はかなく
過ぎてしまうから・・・
 

 
『If Only I Knew』
作者不明
Lance Wubbels (原著), 牧野・M. 美枝 (翻訳)
 
断片的に時々思い出したり、
「今」に繋がる言葉が含まれるているであろう文節を思い出したり。
時々、心の中で動き出す
ここにある言葉たち。
 
photo@豊平川周辺